小説の書き方講座

小説の書き方講座 その2「文章の増やし方・減らし方」

どーも、やぎさんです。

今回は、文章力についてのお話なのですが。

どうも「文章力」というと、「いっぱい書いているのに、全然枚数が増えない!何で!?文章力が欲しい!」という話になり、語彙力がどうとかいう話になりがちです。

なので、今回はちょこっと視点を変えて「文章の増やし方・減らし方」のお話を書いていきますね。

これを会得すると「何だか内容が薄っぺらい…」「もっとたくさん枚数を書きたい」というありがちな悩みも解決出来ますし、逆にいえば「●文字以内で」「●枚以内で」といった制限がある場合にも対応出来るようになります。

内容が少ないお話は、地の文が少ない

地の文は、「読み手に与えられる情報」

小説の書き方講座 その1」で、「読者を意識して書こう」というお話をしましたが、いかがでしょうか。しっかり意識出来ていますか?

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小説というのは、いわば「読者にお話の内容を想像して楽しんでもらう芸術」です。

人間というものは、情報が少なくても想像力や脳の補完機能でそれなりに補ってしまうので、例え地の文が少なくても、実はそれなりに楽しんで貰えます。

解釈が違ってもそれはそれで楽しいものなのです。

でもそれは、逆にいえば書き手として意図していることと、違う想像をされて補完されてしまうわけですよね。

もちろん、ある程度の遊びがないと創作はつまらないものではありますが、与える情報が少ないと、もちろん読者は混乱します。

こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、ファンから「好き!」と言って貰えて嬉しかったのに、書かれている感想がトンチンカンになっちゃったりしますよ?

「●●のこのセリフが好きです!!」って言って貰ったのに、「違う~!そのセリフを言ったのは●●じゃないの~!!」ってなるんですよ?

ファンになって貰って、貴重な感想まで貰ってるのに、嬉しいのに、違う…!って。

そこで「違うんですよ、あのセリフを言ったのは〇〇で…」と返信すると、「あっ、読解力がなくてすみません!」って言われて、その後感想が送られて来なくなったりしますよ?

悲しくない???

読者の想像力に頼りっきりになると、そういう事故みたいなのが起こるので、まずは、

「地の文=読み手に与える情報」だということを意識して下さい。

地の文を書く上で、表現方法の違いを認識する

小説を書いて、内容が少ない…と思う人の大半は、実は小説を漫画表現で書いてしまっています。

これは良い悪いではなく、「表現方法が根本的に違う」ということです。

代表的なのは、地の文のないセリフの応酬と、擬音の応酬ですかね。

これは漫画表現に代表されるもので、絵があるからこそ生きるものです。

絵があるからセリフを誰が言ったかの説明は不要ですし、音や感触を詳細に表現出来ないからこそ、擬音を使うんですよね。

セリフの応酬や擬音の応酬を全く使ってはいけない!ということではありません。そういう縛りをしたい、擬音を書かない作風を伸ばしていきたいなら別ですが、1つの表現としては「アリ」です。

そのため地の文を書く時は、実写やアニメといった「動く映像表現」を文体にしていくイメージの方が良いです。

映像も実際のところ、カット割りという「場面転換」があるので、少し難しいのですが、漫画のコマ割りほどではありません。

小説には、漫画でいう「コマ割り」、映像でいう「カット割り」がなく、急に場面をパッと強制的に転換出来ないのですが、逆にじっくりと移動の時間などを描写出来る媒体です。

漫画は四角い枠の中に「渋谷」とか書かれて、建物が描かれているコマで移動を表現しますが、小説ならタクシーで来たのか、電車で来たのか、その間に何かキャラクター同士会話をしたのか!?といったことが書き放題です。

そういった媒体や表現方法の違いを、まず認識しましょう。

文章量を増減するコツ

皆さん、まずはこれを知りたいと思いますが…

実はもっと他にも決めることも多々あるんですよね…

自分で決めるとなると、上級者向けになってしまいますので、簡単に説明しますね。

まず決めるのは、視点(人称)と、どういう雰囲気の話を描くか?ですかね。

では、習作を1つ作ってみましたので、どうぞ。

小説の書き方講座 その2の習作はーい、やぎさんです。 こちらは「小説の書き方講座2 文章の増やし方・減らし方」の記事で使用している習作になります。 htt...

いかがでしょうか。

因みに短い方は110文字、長い方は315文字です。

私は表現をどこまでも長くしてしまう作風なので、これでもずいぶん手加減しました。あと、普段は一人称を書かないので、ちょっと難しかったのもあります。

これ、実は「どっちが良くて、どっちが悪い?」というお話ではありません。

短い文章は、あくまで「状況説明」なんですよね。そのため、それで事足りる場合は長くする必要なんか全くないんですよ。一行でいい、一行で。

先ほどの「移動シーンも詳しく描写出来るよ!」というのも、「僕たちは電車で渋谷へやって来た」の一行でも別に良いわけです。

無意味なシーンを無駄に長く描くことって、お話のまとまりもなくなるし、読み手も「何か意味あるのかな?」と覚えていてくれたりするので、終わった時に「何もないんかーい!」ってなっちゃうんですよね。

とにかく、文章量を増やしたい場合

まずは、場所はどこなのか、時間は何時くらいなのか、人物がどういう動きをしているのかを、映像で考えてみましょう。

何かを喋っている時も、棒立ち、直立不動で喋っているわけではないですよね、人間って。

身振り手振りをしてる? 顔は、笑いながら? 怒りながら?

喋っている場所はどこでしょう? 季節は? 昼? 夕方? 夜?

周りに人はいますか? 皆、喋っている人の話を真剣に聞いてる? 1人くらい、爪いじったりしてない?

こういうことを地の文に入れていくと、文章量はあっという間に増えます。

先ほどの習作で、文章を増量した方法としては、

「その場所がどういうところか、何でわかったの?」

「今、どういう状況なの?」

「どんなこと考えてるの?何でそう思ったの?」

を追加で描いた感じなんですよ。

さて、ここでお分かりだと思います。

文章を書く上で「決めること」。

単純に絵を描くよりも膨大な情報を、文章に書かなくても決めておかないといけない、もしくは書きながら決めて、必要なものを書いていくことで文章量は増えていきます。

文章量を減らす=削る

こちらは中級者向けですが、一応書いておきますね。

SNSや制限のある作題を考える時、この技術が欠かせないからです。

文章量を減らすのは、「書かない」ということではありません。

「書いたものを削る」ということです。

作業量は単純に増えます。一度書いたものを、読んで削るんですから、より手間はかかります。因みに、気持ちやモチベーションも自動的にザクザク削れます…

何とか削る範囲を「てにをは」や「接続詞」「句読点」で済ませられるなら!と考えてしまいがちですが、本質はちょっと違います。

この技術は、自分の書きたいものを書き切ったところから、本当に書きたいものや言いたいことを抽出していく技術になります。

そのため難易度は非常に高く、これをきっちりと出来た上で意図が読み手に伝わるようになったら、表現のレベルはかなり上がっているといえます。

漫画家、小説家、映像作家などなど、プロは文字数や枚数、上映時間が決まっていることが普通ですし、長くてダラダラした内容は、受け取り手にも負担をかけます。

ただし、概ね「ここ残したかったあああああ」と言いながら削ることがほとんどです。

方法としてはいくつかありますが、基本的には行単位で削ってしまう感じですね。

その際に「表現を短縮して無理やり入れる」か「没にする(完全に消す)」、離れ技として「別のところで使うためにとっておく」という感じです。

この技術が必要な場面に直面する頃には、それなりに表現力レベルも高いと思いますので、思い悩んで頑張って下さい…。

コツとしては「その文章で伝えたいこと」を自分で決めて、そこから一番遠い内容のものを削ることです。

小説の書き方講座:第二回まとめ

いかがでしょうか。

小説の文章量を増やせそうな感じ、してきましたでしょうか。

次は、表現力を上げるにはどういう風にすれば良いのか?をもう少し具体的に書いていきます。