小説の書き方講座

小説の書き方講座 その2の習作

はーい、やぎさんです。

こちらは「小説の書き方講座2 文章の増やし方・減らし方」の記事で使用している習作になります。

小説の書き方講座 その2「文章の増やし方・減らし方」どーも、やぎさんです。 今回は、文章力についてのお話なのですが。 どうも「文章力」というと、「いっぱい書いているのに、全然枚...

1つのシーンを表現違いで描いたものになります。

このシーンを描く上で決めてあること

★視点…主人公の子どもの視点で、一人称は「僕」

★小説の雰囲気…ホラーっぽい、怖い夢の話

★状況…暗闇の中で血溜まりの中を歩く夢

実際の表現

短い文章

僕は真っ暗な中、血溜まりの上を歩いていた。

足元は見えないが、歩くたびにピチャピチャと水音がする。

「…かあさん…おかあさん…」

きっと夢なんだと思いながら、先の見えない中を長い間歩き続けて、僕は怖くなって、泣きながら呟いた。

長い文章

どれくらい歩いただろう。足元ではずっと、ピチャピチャと水音がする。

ただの水かと思っていたものの、足に感じる生ぬるい温度と、時々、足の裏にぺっとりと張り付いて糸を引くような感覚、むうっとするような鉄臭いにおい。血のにおい。

周りが真っ暗だから、赤い色が見えるわけじゃない。でも、自分の手のひらは見えるから、どこかに明かりがあるのかもしれない。

これは夢だと自分に言い聞かせても、もうずっと長い間歩いている。

怖い。

「…かあさん…おかあさん…」

僕は思わず呟きながら、止まってしまうことも怖くて、歩き続ける。

目から頬へ、足元のものよりも、熱い水のようなものが伝う。

僕は泣いてる。

でも、その色が透明なのか、赤いのか、この真っ暗闇では分からない。

文体から受ける印象の違い

2つの文章、同じ状況を描いているのは分かると思うのですが、いかがでしょう?

短い方だと、セリフから「7歳前後の男の子かな?」と感じますが、長い方だともうちょっと年齢が上の12歳くらいの子に感じませんか?

どっちだと思います?

これが、「読者の想像力によって補われる、書き手との意図の違い」です。

一人称視点の難しいところでもありますね。

正解は「決めていない」です。

私が今回決めたことは、前述に書いたものだけ。

そもそも一人称は「僕」にしましたが、見た目も、性別すら決めていません。

どうでしょう?

読んでいる間、頭の中でどんな子が映像として出て来ました?

それとも、全然想像も出来ないくらい、文章の情報が足りなかったでしょうか?

このあたりの「決めること」は、また講座の少し後の方で説明していきますね。