小説の書き方講座

小説の書き方講座 その5「長編のまとめ方 長編はエピソードの積み重ねで描く」

どーも、やぎさんです。

今回は「長編のまとめ方」を書いていきます。

実はこれまでの講座を、全部きちんと実践しつつ書くことの経験を積めば、それなりの小説は書けるようになります。

ただし、かなり書けるようになった人が高確率で長期間筆が止まるのが、この「長編を書こうとする時」なんですよね。

今から解説するのは、そういう「長編のまとめ方」の1つのやり方になります。もっと他のやり方も模索しながら、色々と試していって頂ければと思います。

「長編」ってどれくらいを想定していますか?

人によって、大変意見の分かれる設問ですね。

大体、文庫本装丁のライトノベル1冊で、原稿用紙300枚~600枚くらいですかね。ハードカバーだと1200枚だったかな?(すみません、ちょっと忘れました)

文庫本1冊でも人によっては「長編」なのかもしれません。

しかしあえて「長編」と言い切るんですから、きっと長いんですよね?

何巻くらい出します?5巻?10巻?30巻?

こう聞くと、「分からない」「冒険が始まってから終わるまで」「彼と彼女の恋が成就するまで」みたいな回答が出て来るんじゃないかな?と思います。

だから長編が書けません。

まずはシンプルな目的を設定する

物語を始まりから終わりまで描くには、「シンプルな目的」がまず必要です。

ワンピースなら「ひとつなぎの財宝を見つけて、海賊王に、オレはなる」

鋼の錬金術師なら「自分と弟の体を元に戻す」

僕のヒーローアカデミアなら「これは、僕が最高のヒーローになるまでの物語だ」

分かりやすいように漫画で説明しましたが、これらは物語の主目的です。

つまりワンピースはルフィが海賊王になった時点で終わりますし、鋼の錬金術師は体が元に戻った、けど巻き込まれた事件の巨悪を倒して終わりましたし、僕のヒーローアカデミアは、最高のヒーローになった時点で終わるのでしょう。

※スポーツや職業系、日常系の話はこの限りではないので、ちょっと別枠で記事を書きました。

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「物語が始まった理由」を達成することで「物語は終わる」んですね。

つまり、長編を終わらせるにはこの「シンプルな目的」の有無がポイントになります。

始まりと終わりのエピソードを考えてから、物語を始める

「長編を書きたい」と考えた時点で、たぶん物語自体はあなたの中で開始していると思いますし、既に「始まり」に関してはプロットや第1話などが出来ていると思います。

では、「終わり」はどうでしょう。最終のプロットは出来上がっていますか?

ここに、慣れていない人が筆が止まる原因の1つがあります。

物語というものは、「始まりから終わり」まで、書いている途中に紆余曲折あって多少の変化はするのですが、基本的にずっと一本道で進んでいきます。

前述の「始まった理由で終わる」というのは、そういうことですね。

つまり、まずは「始まり」と「終わり」を考えてから、物語を始める必要があるということです。

「始まり」と「終わり」のギャップを埋めるもの

ものすごく極端なことを言いますが、理論上は、要は1巻で物語が始まり、2巻で終えることが出来るわけです。

しかしそれでは変なギャップや意味不明なことが生じますよね。

最終巻には1巻では見たことのない人が活躍したり、知らないライバルが立ちはだかったり、主人公がものすごい必殺技を放ったり、誰!?みたいな恋敵が「幸せになれよ…」とか言ってたりしますよね、きっと。

このギャップを埋めるものは「エピソード」です。

これこそが、長編の醍醐味といえると思います。

長編は「エピソード単位で考える」

エピソードって何だろう?

小説では1巻で物語が始まり、最終巻で物語は終わります。

これは「シンプルな目的を達成した」からですが、その目的を達成するための過程や行程が「間に挟まるエピソード」です。

例えば、ワンピースが1巻で「海賊王になる」と旅に出て、2巻で終わるとして、きっと2巻のラストバトルに出てくるチョッパーは読者にとっては「誰この子!?」ですし、「途中で仲間になったトナカイ」と枠線の間に書いてあったとして、「いや、トナカイ?誰!?」は払拭出来ません。

それを防ぐため、チョッパーは最終巻(2巻)いなくなってしまうかもしれません。漫画が打ち切られる時、知らないキャラの絵を最終ページに描くのは、そういう感じなんだろなーと思います(ただの推論です)

しかし、ワンピースは長編で、読者はチョッパーがどういう子か知っていますよね。

何故かといえば「冬島編」という、チョッパーが仲間になる話を知っているからで、その後の活躍もずっと知っています。

この「●●編」というのが、いわゆる「エピソード」です。

物語はエピソードの積み重ねで成り立っている

「始まり」から「終わり」までの間に、「終わり」に必要な話(エピソード)を書く。

これが、長編を書く上での基本的な考え方です。

たまに上下巻とか上中下巻などもありますが、本の小説なら、概ね1冊単位で考えられている感じですね。

因みに1冊で「始まり」から「終わり」まで駆け抜けるのであれば、章単位で考える必要があります。

魔王を倒す最終決戦であれば、始まった時から考えて、修行の結果覚えた必殺技や最初はいなかった仲間が出来る話が欲しいかな?と思います。

恋愛が成就するために、親友が頑張ってくれるのであれば、その親友がそれほどまでに主人公のために頑張ってくれる理由の話があれば、読者も納得がしやすいでしょう。

事件の解決をするのであれば、証拠品や証言がいります。

このように一言で「長編」と区切らず、小分けの話を積み重ねて「終わり」まで向かうのが、長編をまとめるコツです。

プロットを小分けにしてエピソード表にすれば書きやすい

エピソードを1冊単位で考えるにしても、その中で章単位でのエピソードにした方が、より書きやすくはなります。

プロットを少し進化させた「エピソード表」を作れば、時間がない時でもそれに沿って「エピソードごとに少しずつ書き進めていける」からです。

また、書いたエピソードの内容によって「終わり」のエピソードが変化していくのであれば、そこから「終わり」を進化させていきましょう。

物語自体を変容させるような変化でなければ、より進化した深いお話になるはずです。

長編をエピソードで書く、もう一つの理由は読者

これは書く上でのお話ではありませんが、書き手として理解しておいて欲しいことではあります。

読者は長時間、だらだらと描かれた話は読めません。

本の単位でいうなら、章ごと、1冊ごと。

時間でいうなら、1時間ごと、通勤時間ごと。

とにかく、息を入れるタイミングが必要です。

一時期流行った「謎解きはディナーの後で」という小説がありますが、私はあれを読んだ時

「内容はともかく、電車に乗ってる短時間に1エピきっちり読み終われる手軽さがすごい」

という感想を抱きました。

※「内容はともかく」という部分は、読書、特にミステリ慣れしている私には物足りなかったことや、キャラクターの個性に「キャラを濃くしよう!!」みたいな無理やり感があって、どうにも好きになれなかったのがあります。

この「小説を長時間読めない」というのは、人間としての集中力もありますが、個人差も大きいものなので、一概にはいえません。

ですが、「出来るだけたくさんの人に読んで欲しい」と考えた時、読者層を想定するにあたっては重要な要素です。

誰かに読んで貰って感想を貰う時にも、想定している読者層に読んで貰う、逆に想定から外れた読者層に見せてみる、など、可能であればやってみましょう。

ココナラ」に小説感想サービスもあります。


小説の書き方講座:第五回まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回で小説講座は一旦終了します。

私は感覚で小説を書くタイプではありますので、ちょっとフワっとした内容になりましたが、参考になれば幸いです。